まずは5万円!ゆるっと農業塾で最初の一歩【準備編】VOL.8畑の基本「EC」と「pH」とは?
「肥料はちゃんとあげているのに、なぜか育たない」
「専門用語の話になると、急に難しく感じてしまう」
そんなふうに感じたことはありませんか?
この回では、農業初心者がつまずきやすい
pHとECについて、簡単に分かりやすく解説しています。
pHは「土の居心地」、ECは「肥料の濃さ」。
難しい理論や細かい数値の話ではなく、
なぜ大事なのか、どう考えればいいのかを中心にまとめました。
「まず何を見ればいいのか」が分かる内容になっています。
畑の基本「EC」と「pH」とは?
正直、pHって聞くだけで難しそうに感じます。
肥料や品種の話はまだ分かるんですけど、土の数字と言われると一気にハードルが上がるというか。
でも、これを知らないと野菜がうまく育たないとも聞くし、何をどう理解すればいいのかが分かりません。
そんなに構えなくて大丈夫。
今回は専門用語は使わずにpH、ECを簡単に伝えるね。
簡単に言うと、「この土が野菜にとって居心地いいかどうか」を表す数字。
土が酸っぱい方向に寄っているのか、アルカリっぽいのか、その傾きを見ていくよ。
なるほど…数字っていうより、土の状態を知る目安なんですね。
そう。
多くのそして、基本的に野菜は弱酸性の土を好む。
だからpHがズレていると、肥料をきちんと入れていても野菜がうまく吸えなくなることがあるんだ。
「肥料をあげているのに育たない」「なんとなく元気がない」
そういうとき、実はpHが原因だったというのは現場ではよくある。
肥料の量だけじゃなくて、土のほうが問題な場合もあるんですね。
そうなんだ。
一番大事なのは、pHは野菜が栄養を食べられるかどうかの土台だということ。
ここが合っていないと、後から何を足しても噛み合い場合がある。
特にPH影響を受けやすいのが微量要素で、pHが極端に低かったり高かったりすると、土に微量要素があっても吸えなくなることがあるんだ。
微量要素って、そんなに気にしないといけないものですか?
基本的には過度にに心配しなくて大丈夫。
ただ、pHが大きくズレると、その「当たり前に吸えていたもの」が吸えなくなる。
そこだけ覚えておいてもらえれば十分だよ。
じゃあ、目安になるpHってどれくらいなんですか?
野菜によって違うけど、多くの作物ではpH6.0~6.5あたりが一つの目安だよ。
ただし、作物ごとに好みは違うから、栽培する野菜に合わせて調整していく意識は忘れないでね。
pHって、どうやって調べればいいんでしょう?
最近はpHの簡易検査キットもあるんだよ。
「高いんじゃないの?」と思われがちだけど、今はホームセンターやネットなどでも手に入りやすくなってるよ。
畑にはそれぞれ“癖”があって、PHを主に上げる役割を持つ石灰資材を入れていなくてもpHが高い場所もある。
前の作り手が石灰資材を多く入れていたり、地域によっては黄砂の影響で一時的にpHが上がることもあるんだ。
同じ畑でも場所によって違うこともあるんですね。
そうなんだ。
排水の良いところ、悪いところで差が出ることもあるからね。今は刺すだけタイプの簡易検査キットは初心者には使いやすいからおすすめだよ。
完璧に畑を把握するのは大変だから畑のポイントごとに調べてみよう。
なるほど、完璧じゃなくていいんですね。
そう。
黄砂、排水性の影響などは一時的なことも多いので、数字に振り回されすぎる必要はないよ。
それでも、おおよそのpHを常に把握しておくこと。
それだけで、畑づくりの失敗はかなり減るからね。
ECって何?
pHは土の性格みたいなものだって分かってきました。
でも、ECっていうのがあるんですよね?
「EC0.3?」となると、さらに分からなくなります。
正直、数字を見るだけで「自分にはまだ早いかな」と思ってしまいます。
ECは、かなりざっくり言うと
「今、土の中の肥料が濃いか薄いか」を見るものだよ。
今は難しく考えなくて大丈夫。
濃い・薄いって、肥料の量のことですか?
そう。
肥料は多ければいいと思うかもしれないけど、実際は違うんだ。
少なすぎれば育たないし、多すぎれば根が傷んだり徒長したり、逆に野菜は弱ってしまう。
ECは、その現在土の中の肥料濃度「やりすぎ」「足りなさ」を事前に教えてくれる目安だよ。
今回はかなり簡単な例えで話しているよ。
ECの詳しい内容については、また別の機会にしましょう。
なるほど…失敗を防ぐための数字なんですね。
特に初心者さんがやりがちなのが、
「育たない → さらに肥料を足す」という流れ。
ECを見ていないと、知らないうちに土の肥料濃度が高くなりすぎて、野菜が育ちにくい環境を作ってしまうこともある。
それに一度入れた肥料を畑から取ることは難しい。
適切な肥料設計の参考にEC把握は必須だね。
良かれと思ってやってるのに、逆効果になるんですね。
そう。
だからECは、
「今は肥料を足すべきか、それとも我慢するか」を判断する
ブレーキみたいな存在だと思って。
最初は、もともと肥料がほとんど入っていない畑も多いので、過剰に心配しなくても大丈夫かな。
ただ、調べられるなら安心材料になるからね。
EC測定器も販売されているのから、余裕が出てきたら持っておくと便利なアイテムだよ。
じゃあ、初心者はどう考えればいい?
pHもECも大事なのは分かりました。
でも、最初から完璧に管理しようとすると、逆に何もできなくなりそうです。
初心者のうちは、細かく追いかける必要はないよ。
まずは、この2つだけ意識してみよう。
• pHは「大きくズレていないか」
• ECは「濃くないか?薄くないか?」
農業は、足し算より引き算が大事な場面が多い。
何かを足す前に、今の土の状態を知ろう。
それだけで、失敗はかなり減るよ。
まとめ
最後に、簡潔ですがこれだけ覚えておいてください。
• pHは土が酸性かアルカリ性か
• ECは肥料の濃さ、薄さ
• pHが合わないと、肥料は効きにくい
• 肥料は多いほどいいわけじゃない
これが分かっていれば、
数字に振り回されず、ちゃんと畑と向き合えるようになります。
次回:「肥料はどれがいい?」
種類が多すぎて、正直どれを選べばいいか分からない…。
次回は、初心者が最初に選ぶならこれ、という考え方を
今回のpH・ECの話とつなげながら解説します。
「いい肥料」を探す前に、
失敗しにくい肥料の選び方を一緒に整理していきましょう。



