まずは5万円!ゆるっと農業塾で最初の一歩【準備編】VOL.6 何を作ればいい」?
「何を作るか」は、
畑で決めるものじゃない。
まず見るべきは、
どこで、誰に、どうやって売るのか。
日常野菜・果物を求める人もいれば、
その土地ならではの味を探している人もいる。
大切なのは、
売れる理由を知り、
無理のない量と価格を見極め、
そして何より
楽しんで作れているかどうか。
焦りやお金目的が前に出ると、
不思議と野菜にも伝わってしまう。
逆に、ワクワクしながら作った野菜は、
自然と人の手が伸びる。
この章では、
「売れる作物の考え方」と
「自分らしい選び方」を、
ゆるっと、でも本質的に掘り下げていくよ。
目次
何を作るかは、畑で決めるものじゃない
よしっ!
じゃあ次はいよいよ、作る野菜を決めるぞ!
ちょっと待った!
え?
まだ決めちゃダメなの?
うん。
今回のテーマはね、
「売れるところで、売れるものを作る」。
…なんか当たり前に聞こえるけど?
そう。
でもこれ、実はめちゃくちゃ奥が深い。
覚えてる?
「どこで・何が売れるか」
分からないまま、作物を決めようとしてたよね。
あ…確かに。
だから順番が逆なんだ。
まず考えるのは
「どこで売るか」。
最初は…近くの産直かな?
そう、それでいい。
じゃあ次の質問。
先輩農家
その産直で、
何が売れていると思う?
うーん…
正直、ちゃんと見たことなかったかも。
じゃあリサーチだね。
売れる場所のリサーチ
実際に行って、よく見てみよう。
・人が来る頻度はどのくらい?
・年齢層は?
・立地は?
・なぜ、みんなそこに来て買い物をしている?
今日の献立を考えに来る人もいそうだし、
珍しい野菜を探してる人もいそう。
そう。
産直には、本当にいろんな人が来る。
ここで一つ、
気をつけてほしいことがあるんだ。
選ぶ野菜は?
珍しすぎる野菜や
オリジナルを出しすぎた野菜は、
最初は買われにくいことが多い。
えっ、オリジナルって
良いことじゃないの?
もちろん、
それがいずれ「味」になって、
生産者の強みになることもある。
でもね、
最初はなかなか売れないことが多い。
珍しい野菜は魅力的だけど、「どうやって食べるの?」と迷って結局買わない人も結構いるんだ。
だから、初めて出す野菜には簡単な食べ方や調理のヒントを添えると、グッと買われやすくなる。
それともう一つ。
「自分が作った=いいものだから売れる」
この考えが強すぎると、売れにくい。
…耳が痛い。いいものだと誰でも買ってくれると思ってた。
実際に買う人はね、
「特別にすごいもの」よりも、
・ちょっと面白そう
・産直ならではの安さ
・なんか気になる
・つい買っちゃおう
こんな感覚で買う人も多いんだ。
なるほど…
じゃあ一番売れる野菜って何?
売れやすい野菜の例
それはね、一番売れるとは言い切れないけど産直で売れやすい作物は
・スーパーにもある日常野菜
・その土地ならではの作物
・ここでしか買えない?と思わせるもの。
・旬の野菜
えっ、意外。日常野菜も売れる?
でも注意が必要。
日常野菜は
他の生産者とかぶりやすい。
ってことは…価格競争?
そう。
早く売りたくて安くしすぎると起きる事がある。
安すぎて…怖い?
価格は「理由」と「納得」が大事
そう。
「なんでこんなに安いの?」
って、理由を探される。
スーパーの夕方割引も、
「早く売りたい理由」があるから
安くするよね。
確かに。
だから、
むやみに安くする必要はない。
その場所に合った
・量
・値段
これを感覚で掴むことが大事なんだ。
じゃあ高くすればいい?
それも違う。
高すぎても買われにくい。
有名人や、
すでにブランド力がある人なら別だけど、
最初からファンがいる人はいないからね。
じゃあ…どうすれば?
「なぜこの値段なのか」
それを
言葉と体験で伝えられたとき、
ものすごく刺さる。
例えば、
・こんな栽培方法をしています
・こんな美味しい食べ方があります
・こんな体験ができます
価格に
納得してもらえる理由を作るんだ。
なるほど…
理由がある事によって全然違うんだね。
そう。
だから
「この作物を、この値段で売れば売れます」
なんて一概には言えない。
感動を与えることか…
今まで、自分が売ることばかり考えてたな。
気づいたね
「月5万円」が目標でも、
これは立派なビジネス。
誰かに共感してもらうって、
実はものすごく奥が深い。
産直って、名前も出るもんね。
そう。
だからファンができると、
リピートしてくれる人が増える。
ここまで考えてみてどう?
何を作るか、決まりそうかな?
…決まりそうです。
お、いいね。
どんな感じ?
ここの産直、
この土地ならではの野菜が
結構人気あるって、
店長さんが教えてくれました。
それに、旬の野菜コーナーに人が結構集まっていました。
いいリサーチだね。
それは大きなヒントだ。
だから、
日常野菜と併用して、
その土地ならではの野菜にも
挑戦してみようかなって思ってます。
いいね。
王道と個性、両方ある。
でも…
他にもやりたい野菜があって…
あれも、これも…。
ははは、
それも農家あるあるだね。
じゃあ一つだけ覚えておこう。
まずは、自分の手の届く範囲に集中する。
やっぱり、絞った方がいいんですね。
基本はね。
でも
少しだけなら、やってもいいと思うよ。
えっ、いいんですか?
いいよ。
色々作ると、ワクワクするからね。
そのワクワクは一番大事さ。
それに、
一気にいろんなことを経験すると、
知識も一気に増える。
もちろんやりすぎには注意だよ。
確かに…。
何より大事なのは「楽しむこと」
何より大事なのは、
楽しんでいるかどうか。
楽しむ…?
楽しんでる人が作った野菜は、
ちゃんと購入者にも伝わる。
あ、分かる気がします。
確かに、
時間に追われてたり、押し売りとか
お金目的が前に出てる感じの人からは、
なんとなく買いたくならないかも。
そうなんだよ。
人は無意識に、
作ってる人の空気を感じ取ってる。
時間に追われてると、
楽しさが消える。
お金目的が前に出ると、
ワクワクも消える。
でもね、
この「ワクワクを届けたい」って感覚は、
絶対に忘れちゃいけない。
大きく広げすぎて焦りや欲が強くなると、
ついズルをしたくなる人も出てくる。
そして志や目的を忘れていく…
でも農業は、
誰かの口に入るものを作っている仕事だ。
自分だけの都合じゃ、済まされない。
…確かに。
だからこそ、
誰かに喜んでもらいたいっていう
最初の気持ちを、
心の奥に置いておくんだ。
なぜ農業を始めたいと思ったか。
…
誰かに、喜んでもらい。
そう。
その気持ちがある人の野菜は、
ちゃんと伝わる。
楽しんでる人は、
自信を持って言えるんだ。
「どうぞ!
私の野菜、こんなに美味しいですよ!」
そう言える人の野菜には、
感動と体験が詰まっている。
そして
味は嘘をつかない。
…深いなぁ。
その積み重ねが、
信頼になって、
実績になって、
ファンになる。
そして最後に、もう一つ。
「売れそう」だけじゃなく、
その作物が、その畑で作れそうか。
ここも必ず見ていこう。
確かに…
向き不向き、ありますもんね。
そう。
だから次は、ここを見ていこう。
次章予告VOL.7その作物、本当にこの畑で作れる?
作りたいのが決まりそう。
売れる。
ワクワクする。
でも
その畑に合っている作物か?
次は、
「作れる畑かどうか」を
現実的に見ていこう。



